The first rule in India is never touch anything but yourself.
インドでの最初のルールは、自分以外のものを触ってはいけない。
映画「食べて、祈って、恋をして」より 。 ビンの飲み物に口をつけて飲もうとした主人公に、ストローを差し出し、ひと言。
日本の常識では考えられないようなことを、 インドで、たくさん目の当たりにしたけど、そのうちの1つが交通事情。
はじめに気になったのは「クラクション鳴らしすぎじゃない?」
その次は「ここ(4車線じゃなくて)2車線だよね??」 「ここ一方通行の道だよね??」「車間距離、近すぎない!?」 「きゃーー!!」「Oh my Gosh」言い出したらキリがない。 まるで、信号以外の交通ルールは、存在しないように見受けられた。
そこで、ふと思った。 目的地に向かう道や方法は、1つだけじゃないのかなって。 そこにたどり着くためには、この道と、この道しかないと思えても、 今まで、あたりまえだと思ってきた常識や既成概念を疑ってみたら、 意外と別の道や可能性が見えてくるのかなって。
Eyes are the window to the soul.(目は心の窓)ということわざがあるけど、 1つ印象に残っているのは、すべてを見透かすようなインドの人の瞳。
なんというか、わたしのことを「魂レベル」で、見られてるような感じが、何度かあった。 第3の目で見られているような、不思議な感覚だった。
年齢、性別、肩書き、外見などで人を判断するのは簡単だけど、 人に対しても、物事に対しても、移り変わりゆく人生の流れに対しても、 本質のようなものを感じとれるようになりたいな〜と思った。
インドで売っているものには、値札が、ついていないことが多い。 目の前の商品やサービスは、自分にとってどれだけの価値があるのか、考えないといけない。 そうしないと、どんどんボッたくられる(笑)
日本には、たくさんのルールがある。それは、ある意味、楽でもある。 何も考えず、ルールに従っていたら、とりあえず無難。 また、ルールがあるから秩序が保たれるし、それは日本文化の美点でもある。
でも人生には、マニュアル通りにはいかない、臨機応変に対応しないといけないときもある。 「考えなければ、ボッたくられる」みたいなシチュエーションも、ときには、ある。
インドに行って帰ってきたら、「もしかしたら、できないんじゃないか」とか 「難しいんじゃないか」っていう気持ちが吹き飛ばされた。
なんだってできるし、そこに行く道は1つじゃない。 いろんな可能性を持った扉が、目の前に次々と現れた。 あの不思議な感覚は、今でも覚えている。