2016-06-02
あらすじを知って読み始めるのと、知らずに読み始めるのとでは全然違うように感じた。 知らずに読むと、「え、何が起こったの?」「ここどこ?」「え、どういうこと?」って、 登場人物たちと一緒に困惑し、物語の世界にどっぷりはまれる。
私は、あらすじとか予備知識一切なしで読み始めたので、 なぞを1つずつ解きながら読み進めていく感じが面白かった。
1巻のナツは、本当に頼りなくて、引っ込み思案で、 見ててどうしようもないくらいオドオドしてるんだけど、 続きを読んでいくと、できなかったことや、今までなら、しようとも思わなかったことに挑戦していく。
少しずつ自分を押し出してく感じ。 今までは、ここまでが自分のコンフォートゾーンだったが、勇気を出して一歩ふみ出してみる。
そして、その場所に慣れてきて、そこが自分の新たなコンフォートゾーンになったら、 また次の一歩をふみ出す。これをくり返し(決してスムーズな道のりではない)、 変化していくナツの姿を追っていくのが面白い。
主人公と書いたけど、この物語の主人公は、 ある意味で、すべての登場人物なんじゃないかと思う。 それぞれに上手にスポットライトが当てられている。
7SEEDSプロジェクトの発案者を恨む、安居(あんご)たち。 その発案者の1人を父に持つ花。
思い出したのは「クラッシュ」という映画。 アメリカLAが舞台で、人種問題が描かれている。 ときには、異なる人種の人から理不尽な思いをさせられ、 ときには、異なる人種の人にひどい仕打ちをし、ときには、助け、助けられ。
自分がヒドいことをされたから、今度は、その人の家族に復讐する。 そうしたら、またどこかで、それが返ってくる。 誰かを恨む感情でしたことが、また新たな恨みを生む。それが印象に残った。
誰も悪くないといえば、誰も悪くない。みんな、それぞれの事情や気持ちがある。 お互いさまといえば、お互いさま。みんな、キズつけ、キズつけられて生きている。
お互いの知恵や情報を出し合って、その場その場の目的を達成していく。 自分のできること、役に立てることを、それぞれ、テーブルの上に出し合って、 そこに出たもので、じゃあ何ができるかなって考えていく。
人と人との化学反応も面白い。 似たような人が集まると似たような発想になってしまったり、 できることが限られる(このマンガでは、あまり似たような人は出てこない)。
でも1人1人の個性の違いで、その個性が違えば違うほど(かみ合うのに時間がかかるかもしれないけど) 可能性が広がる。その場のメンバーが変わると、また違った雰囲気になるのも興味深い。
ブログやインターネットの世界も似ているのかなって思った。 料理のレシピ、オススメの映画・本・音楽、DIY、健康、自己啓発、学習法、などなど。
「そっか〜、そういう考えもあるよね」「それ知らなかった、面白そう」 「それ、いいな〜、自分もやってみよう」 「分からなかったことを分かりやすく説明してくれて、ありがとうございます」などなど。 いろんなことを、みんなで共有する。
そして、自分も何か発信してみる。
この自由な感じ、いいな〜
この二人のやりとり笑