つらいことから書いてみようか

小学5年生への特別授業の内容を本にしたもの。

読んでいると、自分も一緒に授業を受けているみたいで、 小学5年生たちが書いた「つらいこと」の作文を読みながら、 なぜか、今までスッカリ忘れていた、子どもの頃のツラい思い出がよみがえってきて、 「ああ、自分も書いてみようかな」って思った。

自分が書いた文章は...
自分を見つめさせ、思考を深めてくれる。 自分をより良い方向へと引っ張ってくれる。 自分を受けとめてくれる。

大人になると色んなことを忘れていく。 おおまかなことは覚えていても細かい詳細などは忘れていく。おおまかなことさえ忘れていく。

中学校や高校のことも、だんだんと忘れていく。 学生時代の友達と久しぶりに会って話していると 「あれ、そんなことあったっけ?」っていうようなことが増えていく。

でも、この本を読みながら、ふと、6歳のときのことを思い出した。

悲しかったことやツラかったことなどは、きちんと処理していかないと、 知らず知らずのうちに自分の心の負担になって、だんだんと重くのしかかってくるのかもしれません。

書きながら、6歳の自分の心に寄り添って、そのときの記憶をたどった。 その時の気持ちにしばらく浸っていると、涙が出てきた。

「そうだよね、くやしかったよね、イヤだったよね、あれは、ヒドかったよね」って過去の自分の気持ちを、 今の自分が受けとめてあげることで、不思議と、何かから解放されるような感覚があった。

たまには、ツラいことから書いてみることで、 過去の自分の気持ちや感情を整理していくのもいいかもしれません。


2018-01-28

僕は心が動かされて「あっ」と声を上げたものこそが、文章の大もとだと思っています。

感覚が鈍くなっていると、感じるときもある。 自分の心の「あっ」という声に、もっと耳をすませたい。

同じものを見ても聞いても、体験しても、人によって、感じたことや考えたことは、違う。 それが、人それぞれの個性。

1人1人に、自分にしか書けないものが、ある。

大丈夫。

自分が書いた文章が、わたしを受けとめてくれる。

書き進めていこう。


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